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講演アブストラクト: 秋元 琢磨 (早稲田大学 理工学術院)
- 講演日時:
- 2008年3月6日14:30-16:00
- 講演題目:
- 1次元間欠写像における長時間平均の振る舞い
(発表資料)
- 要旨:
- 状態が突発的に変化する間欠現象では、
同じ状態が続く時間(継続時間)は定常な確率変数となり、
その確率分布がベキ則に従うことがよく知られている。
この継続時間の平均が発散する場合、
長時間平均の異常性(長時間平均が一定値に収束せず、ランダムになる)
が指摘されている。このような間欠現象は、
非双曲型力学系としてモデル化されている。
近年、長時間平均が異常な振る舞いを見せるような間欠現象は、
不変測度が規格化できない、所謂、無限測度力学系と関係があることがわかり、
その理論解析が進んできている。
本講演では、無限測度系における長時間平均の普遍分布を紹介し、
その応用として相関関数やパワースペクトルのランダム性を明らかにする。
- 参考文献:
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[1]
X. Brokmann et al, "Statistical aging and nonergodicity in the fluorescence
of single nanocrystals", Phys. Rev. Lett. 90, 120601 (2003).
[2] T. Akimoto, "Generalized Arcsine Law and Stable Law
in an Infinite Measure Dynamical System",
arXiv:0801.1382.
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