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講演アブストラクト: 栄 伸一郎 (九州大学大学院 数理学研究院)
- 講演日時:
- 2008年3月6日16:30-18:00
- 講演題目:
- 非線形偏微分方程式系におけるマルチスケール現象の数理
- 要旨:
- 自然現象の中でも, 特に生物や化学反応系など,
散逸系におけるパターン形成の過程を記述した
数理モデルの一つに反応拡散型モデル方程式がある.
近年, 自己複製現象などの複雑な挙動に対して, 反応拡散型のモデルを用いた
数理的解釈が進みつつある.
この講演では, そのような複雑な解挙動を理解する一つの
方法として, 分岐点近傍における方程式の解析を紹介する.
分岐点近傍を考えることにより, 時間スケールの
分離が可能となり, 中心多様体理論などさまざまな手法により
解挙動の本質を支配する遅い運動を抜き出すことができる.
- 参考文献:
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[1]
三村, 上山, 西浦, 長山, 栄, パターン形成とダイナミクス, 東大出版会 2006.
[2]
Y. Nishiura, Far-from-Equilibrium Dynamics, 岩波 1999.
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